43) ヤマグの話

『ヤマグのはなし

むかしむらいちばんごとうまをもついえがあったそうです。そのうまぬすもうとヤマグがいえにしのびむと、そのいえしゅじんながわずらいでていました。よくよくると、しゅじんまくらもとおおきなあおだいしょうがいて、しゅじんいのちおうとがまえていました。さすがのヤマグもうまぬすむどころではなく、あおだいしょうをつかまえてしっ縛りしばうえからつるして、くちているしゅじんくちちかづけていきしぼし、しゅじんわせたそうです。

おかげで、いまにもにそうだったしゅじんは、いきかえしました。ヤマグは、しゅじんにこれまでのことをはなすと、たいへんかんしゃして、「うまでもなんでもきなものをってってください」とよろこび、うまあたえたようです。

また、ヤマグがうま盗みぬすにあるはいりました。そこへトラがいきなりしてきました。びっくりしたヤマグはぬすもうとしたうまげたのかとかんちがいし、トラのなかりました。これにはトラのほうがびっくり、いちもくさんしました。

そして、トラはおおきなデイゴのもとあなんだそうです。りっしっそとにはみしているので、ヤマグはっていたなたとしました。するとトラは「ちいいー」とって、そこにいたもういっぴきのトラもしっしてきました。ヤマグは「このやろー」とってこれもとしました。それからだそうです、トラのしっみじかくなったのは。おひとよしなヤマグもいたもんです。

しゃみねマツカマ=うえ

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