23) 沼の化けガエル

ぬまけガエル』

むかし、あるおとこものりのトゥキス(カンカカリャーもしくは沖縄本島ではユタともいう)のいえたずねると、「あんたのいえでは○がつにちたいへんなことがこるだろう」とわれました。そうわれるとおとこは、そのになってかたありませんでした。

とうとうそのがやってきました。すると、よちよちあるしたばかりのむすが、あさからしきりにわらってばかりいます。そして、そとこうとします。おとこは、トゥキスのことになり、もんからそとさないようにきかかえていましたが、それでもこうとするので、ぞくはなってひもしばはしらにゆわえつけることにしました。

しばらくすると、どこからともなくひどくとしいたろうあらわれました。ろうかおはんぶんおおうようにして「なんとひどいことをするひとたちじゃ、こんなちいさいを。そとたがっているんだからゆるしてやりなさい」とうと、そそくさとひもき、どもをきかかえそときました。おとこは、これはただごとではないと、もりにするとあといかけました。

じつおとこは、ろうしょうたいをあるてい、トゥキスにいていたのです。ぬまけガエルであることを。おとこさきまわりしてぬまそばおおきないわかげかくれてっていました。かえるがくると、づかれぬようちかづき、「さまだな、このぬまむマズムヌは。どもをさらってべているとは」とうと、もりでおそいかかりました。

すると、ろうひっになってどもをぬまれようとしました。ところが、どもはぬままで届かずとどちゅう落ちあおけにひっくりかえると、きわめきました。そこへははおやしんぱいしてけつけどもをげました。おとこは、なかからろうころしました。すると、きゅうろうはカーフナタになったそうです。おとこは、このままだと、またけてるかもしれないと、まきをあつめてきカーフナタをころしたそうです。そして、てらき、まもふだもらけました。それからは、けガエルはなくなったそうです。

しゃまえざとざいくすく

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