27) フナタの皮をかぶった娘

『カエルのかわをかぶったむすめ

むかし、フナタ(かえる)やパウ(へび)もにんげん姿すがたになったりしていました。

あるのこと、ちいさなあかいパウがおおきなフナタをもうとしているのを、とおりかかったおじいさんがみかけました。「パウ、そのフナタをむのはよせ、わしのうことをいてくれたら、うちにいる3にんむすめのうち、ひとり人をおまえよめにやってもいいよ」といました。みかけたパウは、それならと、フナタをはなしてやりました。

やくそく、パウはにんげん姿すがたになってやってきましたが、むすめたちはちちおやからそのはなしいていたので、ちょうじょじょは「だれがパウのよめになど」ときもしません。さんじょは「おとうさんがそうやくそくしたのなら、わたしきます」といました。そして、ばりいとをたくさんってパウにいていきました。さきあるくパウにむすめはりし、いとでぐるぐるきにしてころしてしまいました。

かえみちで、助けたすられたフナタがかまえていて「うつくしいむすめひとり人であるくのはあぶないのでこれをかぶっていきなさい」とって、フナタのかわをあげました。しばらくくと、3にんわかものがやってきていたずらをしようとしましたが、あまりのみにくさにげていってしまいました。

またあるいてくと、やまなかに1けんおおきなりっいえがありました。「ここでわたし使つかってください」とたのむと、ちょうどきがいないからとやとってくれました。そこでは、うつくしいむすめさんたちがすうにんはたらいていました。そして、そのなかからひとりむすよめえらぼうとしていました。

きのむすめは、ひるはフナタのかわをかぶっていましたが、よるになるとぎました。あるとき、さいはいったむすめはフナタのかわいではいろうとしていました。たまたま、そこをとおりかかったひとりむすて、うちにこんなうつくしいむすめがいたのかとおどろきました。

しばらくしてむすおもびょうにかかり、使つかいのおんなたちがわるがわるしょくはこびました。でも、どれもくちにせず、よわっていきましたが、あるきのおんなってきたしょくよろこんでぜんべました。りょうしんおもい、「いったいどうしたことだ」とくと、「ぼくはあのむすめけっこんしたい」というので、ますますあきれました。でも、びょうむすがそうしたいとうのならはんたいするわけにもいかないとふたり人のけっこんゆるしてやりました。

けっこんしききはフナタのかわいでかざり、たいそううつくしくなったので、りょうしんふたたびびっくり、まわりのひとたちもおどろいてしまいました。そのふたり人はだからにもめぐまれたいへんゆたかにらすことがたということです。

しゃすなかわカニメガ)

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