7) いたずらたぬきの話

『いたずらたぬきのはなし

これはむかしくまもとんでいたころいたはなしじゃ。

ひゃくしょうまいにちはたけて、ごとせいしていたそうな。ゆうがたごろになると、いつもいっぴきのたぬきがてきて、ちかくのかぶすわってな、ひゃくしょうをからかいおるそうな。それがまいにちまいにちでな、とうとうあたまにきたひゃくしょうは、

「あのにくたらしいたぬきめ、なんとかひっつかまえて、たぬきじるにでもすべぇ」とかんがえた。いろいろあんしたあげくある、あのたぬきがていつもすわっているかぶな、あれにとりもちをたっぷりっておいて、いつものようにはたけごとはじめたそうな。すると、ゆうがたになるといつものようにてきた。でも、ひゃくしょうらんかおごとつづけていたそうな。

たぬきは、いつものかぶすわったのはいいが、いつもとかんしょくがちがうのでな、それで、おしりをあっちにもたげ、こっちにもたげ、クネクネしていたそうな。しめしめとおもったひゃくしょうは「それ、いまだ」と、はしっていくと、たぬきはがついて、ありったけのちからしぼってな、おしりのプチプチれるおとのこして、ひっやまんだそうな。ひゃくしょうは「しまったー、もうすこしだったのにー」とくやしがった。

もう、あたりはくらくなってきたし「そろそろ、かえるべぇ」とたくをして、いえかってあるいていると、どこからか、いろがする。おや、とみみませていると、うすぐらなかからどうやらちくぜんおもわれるおとながれているそうな。「だれがこんなところで、なんぞいておるのかなー」と、そーっと、ちかづき、かべからのぞこうとモゾモゾしていると、いきなりポーンとひざぞうられてしまったそうな。びっくりしたひゃくしょうが、よくよくると、おもったのはじつうまひゃくしょううましりをゴソゴソしていたわけやな。

ちかくのくさむらからたぬきがぴょーんとげていくのがえたそうな。ひゃくしょうは「ちくしょう、まただまされた」とってくやしがったというわらばなしや。

しゃやまぜんえいうえ

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