法人いけま福祉支援センターの理事長、池間教育コーディネーターなどなど、博美さんは毎日たくさんの仕事をしているものの、もしかしたらこれは仕事というよりも、池間島を力いっぱいの応援しているのかもしれないとこの頃思うようになりました。池間島の先輩方とは池間口(いけまふつ=池間のことば=宮古語の中の池間バリエーション)で話すバイリンガルの博美さん、池間島のために動くその姿にいつも力をもらい、ついついこちらも応援したくなってしまいます。詳しくはこちらを参照してください。
NPOいけま福祉支援センター http://npoikema.sakura.ne.jp/index.php
NPOいけまシマおこし部 https://plus.google.com/112948773743143510964
博美さんのプロフィールを以下のURLから引用させていただきます。
http://www.cultivate-inc.jp/news/article/609
前泊博美(まえどまりひろみ)
沖縄県宮古島市池間島出身
2003年、主婦6名で池間島の高齢者のためのユンタク会を開始。地域の人と対話を通して島の課題を取り上げ、みんなが望むことを一つ一つ実現する。2004年には、NPO法人いけま福祉支援センターを設立し、地域の高齢者や障がい者、子どもたちが生き生きと暮らせる環境づくりを目的に活動を広げる。2006年、小規模多機能型居宅介護事業所「きゅ~ぬふから舎」を開設。2011年からは、みんなが自分の役割を見つけ生きがいが持てるよう高齢者世帯での民泊受入れ事業を始める。2012年は、隣の地区とあわせて約4,000名の民泊を受入れるなど、地域の活性に向けた実績を残している
『みはぎバトの話』
ンキャーン(昔)つぁ、みはぎバトとカラスは仲の良い友だちだったちゃ。ある日、みはぎバトが池間島のバリナウ岳にある遠見台のあたりで遊んでいると、仲間越の浜辺に大きな魚が打ち上げられているのが見えたさ。
「やったー、大きな魚のごちそうだ」と、喜びいさんで魚のところへ飛んで行ったさ。
「さて、どこから食べようかなー」と魚の周りをうろうろしていると、
「やぁ、アグ(友)、おいしそうな魚だなぁ、おれにも少し分けてくれんか」と、仲良しのカラスが声をかけてきたと。
「いやだよ、これはぼくが見つけたんだからね」
「おれたち友だちだろう、ケチケチすんなよ。そうだ、いい方法がある。年の順に食べるってのはどうだ。ところでお前はいくつだ」
「ぼくかい、ぼくは七つだよ」と、いばって言ったさ。カラスは、
「なぁんだ、たったの七つかい、おれは二十歳だぞ、それならおれが先だね」
と言ってカラスはおいしそうに肉をつつきはじめた。みはぎバトは、カラスが食べ終えるのを待って、しぶしぶバリナウ岳の遠見台で休むことにした。
しばらくすると、カラスが満足そうな顔をしてやってきた。
「マイフカ(ありがとう)、とてもおいしかったよ、君の分はちゃんと残してきたからね」と言うので、急いで行ってみると大きな頭と骨だけが残っていた。みはぎバトはカラスの知恵に負けてしまったということだ。
(話者/前泊徳正=池間島)