2021年1月「一=ぴてぃーつ」<先人の知恵、民話やことわざを伝える>

こんにちは。

宮古島の文化とことばを研究している藤田ラウンドです。(*藤田ラウンドは2021年1月には国際基督教大学のメディア・コミュニケーション・文化専攻の教員で社会言語学を教えています。)

このウェブサイト「宮古島 伝承の旅」は、さどやませいこさん(宮古島出身の多彩な活動をする、画家、文芸家、元宮古毎日新聞社記者)と藤田ラウンド、さらにウェブデザイナーの小島さんの三人で運営しています。国際NGOリングアパックスアジアや藤田ラウンドの科研研究費(18K00695)から予算を得て、宮古島に伝わる民話やことわざを読んでもらうインターネット上のアーカイブ(記録保存場所)を作っています。

2021年1月から、このウェブサイトにある宮古島の民話とことわざの魅力について、ぬかぁ~ぬか(ゆっくり、のんびりと)紹介していきます。どうぞよろしくお願いします。

民話とことわざですが、1970年代までは、宮古島では地域のことばで語り継がれてきました。しかし、50年後の2021年現在、宮古島に住むすべての人が「宮古語(みゃーくふつ)」を話せるわけではありません。ですので、最初には宮古語がわからない、特に宮古島の子どもたちに、日本語で民話やことわざを理解してもらい、それを通して宮古島の文化を学んでほしいと思っています。先人の知恵ともいえる民話やことわざを残すためにはまずは現代の私たちがわかることばを通して知ってもらいたいと思っています。そうすることで、宮古島の「文化」が種のように読んだ人の中に残るのではないかと思っています。それから次に、少しずつ、みゃーくふつ(宮古語)です。

宮古島市は2005年に6つの島が統合され一つの自治体になりました。本来は、宮古島、池間島、大神島、伊良部島、下地島、来間島、それぞれが特徴のある文化とことばを培ってきました。私が「宮古島」と言う時には、頭の中では常に6つの島を思い浮かべています。

6つの島の民話やことわざが宮古島の「知恵の結晶」となり、すべての島に何倍にもなった宝のような先人の知恵が還っていけばいいなぁとも考えています。

第一回目は、このウェブサイトに関わる紹介になりました。これから先人の知恵である民話やことわざについて少しづつお伝えできるようにしますね。<文責:藤田ラウンド幸世>

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